無趣味のすすめ 拡大決定版 (幻冬舎文庫)

読了。
村上龍さんのシビアな観点が好きなので刺激になります。

 

気になった

「趣味」は、必ずその人が属す共同体の内部にあり、洗練されていて、極めて完全なものだ。
考え方や生き方をリアルに考え直し、ときには変えてしまうというようなものではない。

(グローバリズム)
世界史的に大きな流れなので、目を背けようが、辺境の地に隠遁しようが、逃れるのは無理だ。

そのファッションだけが相手の印象に残るビジネスマンは、わたしは無能です、とアピールしているのと同じだ。

経済的弱者は幻想にすがる

どんなに優れた資質があっても「何をすればいいのか分からない」リーダーは組織を危うくする

単にこまめに名刺を交換するだけでは「弱い絆」の有用な人間関係を築けるわけがない。

(ワークライフバランス)
「仕事と生活のバランス」どころか、仕事がなくなり、生活が破壊されるのではないかという不安が日本中に広がりつつある。

(語学)
語学の習得は、得るものが大きく非常に重要で有用だが、それはその人の人生を「やや有利」にするだけだという当たり前の事実に気づくべきである。

 

感想

結構いい年の大人(まだまだ未熟ですが・・・)になってきて以前より人から何かを指摘されたり、怒られたりすることが少なくなりました。
村上龍さんの本を読んでいると、まだまだ甘々な考え方の自分に喝を入れられているような気分になります。
それも熱を持って怒られる、というよりも、淡々と事実だけを告げられているような感覚。

自分自身が、今現状に満足することなく、今の状態って決していい状態ではないよね、というか、こんなところで油断してるとあんたなんにもできないよという感覚が自分の中に染みこんでくる。
こういう本を読んで、ちょっと緩んでいる時の自分の気持ちを引き締めようと思うのです。


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